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ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

5.まばたきの間の永遠

突然ですが、『一目惚れ』ってしたことありますか?

一目惚れほど、経験があるか無いかで、その状態に対する認識が変わる事はないかと。
(これと似た事を唯一あげるとするならば『酒に酔って意識が飛ぶ』です)

まさにビフォーアフター(マッキーファンならこの後自然と「なんじゃわれ」と浮かぶわけですが by印度式

経験しちゃうと、これが!!って感じになります。


絵空事だったものを経験すると、脳が変わった感覚に陥ります。

PCに例えるとOSがバージョンアップしたような。

歌詞には
「壊れていたテレビが急になおったみたいな気分」とありますね。
ぼやけていた世界が突如はっきりくっきり姿を伝えてくるわけです。

 

今回、一目惚れしたことある人の%を検索したのですが(何でも検索かければ出てくる昨今しゅばらしい)半数以上の方が一目惚れをしたことあるそうですよ。

かくいう私も、実は一度だけあります。
「まばたきの間の永遠」の主人公と違うのは、もう二度と彼には会えない、ということ。

舞台は十数年前、南海難波駅地下のなんばCTYに入る入り口辺り。
(リアルに書けば大阪の方は想像できると思います)
仕事帰りの私は、前から歩いてきた男性に目が奪われてしまったのでした。
眼鏡をかけた細身の男性。
派手でもなければそれほど美形なわけでも(失礼)ないのです。
でも、目を奪われてしまったのです。

一瞬で動揺してしまいました。
だって相手は街中を歩いている、縁もゆかりもない、言ってみれば私の人生ではモブの人なのです。。
(モブ=漫画や映画等で主に使われる用語。主要キャラとは違い、名前も与えられていない群衆をこういう)

そして、ここポイントですが、

相手から見ても、私は彼の人生のモブ…

背景と思っていた群衆からひょっこり声をかけられたとしたら、それはナンパか宗教の勧誘が世の常…。

思考が高速回転して、この後の行動の選択肢をいくつも提示してきましたが、どれを選んだとしても、怪しい人認定は確実です。

泣く泣く涙をのんで、ついていきたくなる身体を理性で押さえつけ、彼の後姿を見送りました。

グッバイmyラヴ。

もう一人の自分が冷静に突っ込みます。
おまえ彼氏おるやんけ…
そう、一目惚れの相手を引き留める資格は、はなから無い私なのでした。ちゃんちゃん。

それでも、一目惚れの彼の顔はぼんやりとしか思い出せずとも、この「まばたきの間の永遠」の一瞬は死ぬまで心に残る景色でしょう。
来世ではきっとモブではなく、出会えると信じたい。

 

…はッ!!!

これだけ書いてきて、歌詞のレビューをほぼしてない(爆)

ごめんなさい、こんなやつで。

 

この曲の歌詞、一番の重要点はここ。

『名前も知らない 君が僕を少しずつ変えていくよ
めぐりあういろんなことを手に入れる勇気をつかまえたい』

歌詞の主人公も一目惚れの彼女にもう二度と会えないかもしれません。
(でも全体を読んでいると、その可能性は無きにしも非ず。想像するに、その場所(学校・会社・ジムとか?)に行けば会える確率があるんでしょうね)

そんな出会いでも、彼は彼女以外のチャンスを前よりもつかめるようになりたい、そう願っているわけです。

 

人が変わるのは、他人から何かを言われたりやられたりした時じゃなく、自分で覚悟を決めた時、です。

 

今度会えたら話しかける(ぐっと握りこぶしを作る僕が目に浮かびます)
そう決めた主人公を、そっと応援したい。

でもしかし、まだ何となく端々から受け身な印象の彼。果たしてこの後彼女に話しかけられたんでしょうか?

うーん、話しかけられなかったとしても、彼もきっと私と同じように、この永遠の一瞬を宝物として死ぬまで温め続けるんだろうな、ということは想像できます。

 

この曲もまた、「君僕」アルバムにふさわしい可愛らしい一曲。

可愛い曲のオンパレードですよね、このアルバム。


その中でも明日更新「てっぺんまでもうすぐ」はキングオブキングな可愛い曲。
可愛いしかありません。
なんたる曲を作りやがる、この天才!!!(*>0<*)

…興奮してきましたので、これにて失礼。