TwinTowerTours (a)

ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

11. Name Of Love

これぞ「恋」
綺麗なキラキラした結晶のような想い出。
失恋した直後の、手が届かない所にあるものをどうやって忘れるか?の痛み。
それの方法を、提示してくれた楽曲、それが「Name Of Love」だと思います。

 

初めて聞いた時、恋を諦める方法が面白いなと感心した覚えが。
有名な恋愛格言に『女は上書き保存、男は名前を付けて保存』があるのですが、ちょっと通じるのかしら?
いや、そんな下世話な事でありませんよね、この曲に限っては。
歌詞を読めば主人公の純粋さに泣けます。。

笑顔を思い出すだけで泣けるって、どんだけ(TT)IKKOさんじゃなくても思わず口から出ちゃう。

この曲に限らずですがマッキーの曲って、聞いた人各々がMY設定を何となく持ってると思うんですよね。
あえてぼやかして、『万人が”自分の(ための)曲だ”と思わせるように』かなぁって想像するんですけど。

 

まず大前提。
主人公と相手は付き合っていない?いた?
多分、いない、で正解だと思います。
具体的な想い出の描写がないので。

 

もしかしてだけどもしかしてだけど(どぶろっくかいな)
アイドルに恋した
んじゃないの?
なんて妄想も出来ちゃいますね。男女問わず。
(その視点で歌詞読むと新たな発見も出てきますよ。良かったらやってみてください)

 

まぁ、日常の範囲で相手に恋したとしても。
笑顔を思い出して泣いちゃう位のピュアさって、相手と自分の距離が遠いからこそなんじゃないかなって。

もしくは『君=手に入らないもの』と脳内でカテゴライズされちゃってるから思い出すだけで泣けるのかな?とも。

なんにせよ、泣けるとしても、

この不思議で幸せな痛みと
ぼくは暮らしてみる

とあるように、悲しくて辛いというより、痛みはあるけど幸福感も同時に主人公は感じているわけです。

君の名前を内緒でつけた
ぼくのName Of Love

ここで名前をつけた理由は

形のないこの痛みを
少しは可愛がれるように

なので、やっぱりニュアンスが違いますね。
痛みを持ちつつ暮らしていくために、君の名前をつけるわけです。

 

忘れる方が楽なのに、忘れられないから名前を付ける 
自虐なようで、恋心を昇華するためには一番良いかも。
「BLIND」でも書きましたが、
失恋でもなんでも、苦しい時辛い時は思いっきり内にこもってしまった方が、逆に治りがはやかったりします。中途半端にだましだまし…というのが長引く原因になったり。
これ。経験上の自論です。

 

この曲の肝はここの歌詞でしょう。

叶えたいと願う気持ちもあるけど
叶った気持ちだけが恋じゃないから

片想いでも恋なんですよね。
恋を辞書でひくと、
特定の相手の事を好きだと感じ、大切に思ったり、一緒に居たいと思う感情(Wikipedia
恋は感情という定義。
それならば、恋は一人でも出来るし、相手が人間で無くても恋と呼べるんです。

 「LOVE LETTER」も究極の片思いソングですが、この「Name Of Love」もベクトルは違えど究極の片思いソング。大人の片思い、でしょうか。幼いと感情を抑えきれないですからね。でもそれが若さでもある。

 

元々、いとこのローリー寺西寺西一雄)に提供した楽曲。プロデュースもマッキー。

 今、改めて聞いてみましたが(非公式なので張りませんが、ようつべで見れます)

この曲の普遍性よ…。マッキーバージョンより遊びがあって、ローリーぽくアレンジされてます。

しかもローリーがロックぽく歌う事で、演歌調に聞こえるという(笑)なんじゃこりゃ(誉め言葉)凄いなぁ。メロディラインの力でしょうね。歌う人でここまで変わるのか。槇原敬之の骨格の綺麗さは恐ろしいぞ(素人の勝手な印象ですけど、感動を覚えます)

……歌詞にも曲にも全く古さを感じないので……これ、今人気のジャニーズグループとかに歌ってもらったら(シングルのB面…や、今の言い方なら二曲目か)流行りそう……。

さっき言ったようにアレンジをもっと演歌ぽくして、こぶしきかせたらめっちゃ名曲ですよ。小林幸子さんに楽曲提供してましたね、マッキー。親和性ありありなのは、やっぱりメロディラインの力。

演歌界の方、いかがでしょう。タイトルだけ変えて…(『恋の名前』だとそのまんま?)

 

最後はお約束の妄想になりましたが(笑)

多くのファンの心の中には、マッキーに対する恋心が『槇原敬之』という名前で存在してますよ。

様々な事があって、生で見る機会(ライブ)までは遠そうだけど。またいつか、一緒の空間でニコニコ笑いあえる日が来るのを願って。

それまではこの胸の痛みと上手に暮らしていこうと思います(^^)