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ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

04. ビオラは歌う

この曲も書きたい事が溢れそうです。最近続いていますが、長くなると思います、すいません。(先に断っておくスタイル←免罪符にはならないですが)

 

ずばり、一番素晴らしい歌詞からいきましょうか。

目立たないビオラの調べは

誰かの為の旋律

 あまりにも感動して、色変えてフォントも大きくしました(笑)

あぁ、マッキーの歌詞、好きだ。気がつきにくい当たり前の事を、さらりと歌詞に載せてしまう。

検索かけていてひっかかったビオラ奏者さんの動画。この曲のカヴァーも入ったCDを出してる方なので、公式として張らせて頂きます。演奏も素敵だけど、動画の最後にこの曲を褒めてくれているので、そこも見ていただきたい。

槇原敬之の「ビオラは歌う」を須田祥子が初レコーディング - YouTube

そしてやっぱり、この曲の肝として、上に書いた歌詞をあげてらっしゃいます。

 

元々、NHK「みんなのうた」の曲でした。別冊カドカワによると、NHK側から制作依頼があり、テーマも『ビオラ』と決まっていたそうな。

音楽に疎い私からすると、ヴァイオリンは知っていてもヴィオラってどんな楽器?というか、馴染みが薄い。

私みたいな方も居ると思うので、わかりやすいサイトから引用します。

バイオリンの成り立ち:バイオリンの仲間(ビオラ) - 楽器解体全書 - ヤマハ株式会社

バイオリンみたいに大きさが決まっていないって初めて知りました。

 

マッキーもビオラに関して『?』だったようです。

楽器として曖昧なビオラ

オーケストラの中で一斉に音が鳴っていると、どの旋律を弾いているのかわからない。でも、ビオラを抜いてしまうと、オーケストラの音が繋がらなくなってしまう。つまりビオラは音の接着剤みたいな役割を担っている。派手じゃないけど、世の中に必要な仕事と似た立ち位置にある。そういう事にこそ、人生の醍醐味はあるんじゃないかと。

 うーん、素晴らしい言葉なので全部引用させてもらいました。

めっちゃ深い。

槇原敬之の世界に対する視点の鋭さは毎度ほれぼれさせられます。

この曲を作った当時、マッキーは41歳。私はこの歳を超えてますが、今、同じような事を実感しております。

この世に不必要な事や物、そして人は誰一人としていない。

全てが必要なんです。全部『在る』、この世界。

またスピリチュアル方向に…という声が聞こえてきそうですが、マッキーの歌の根底に要素があるんだもーん!と言い切って、書かせていただきます。

『働かざる者食うべからず』って言葉があるじゃないですか?聖書の言葉らしいんですけども。

あれ、ちゃんと但し書きがあって、

ここで書かれている「働こうとしない者」とは、「働けるのに働こうとしない者」であり、病気や障害、あるいは非自発的失業により「働きたくても働けない人」のことではないとされている. (Wikipedia

 この部分が非常に重要なのに忘れられたまま、世の中では弱者いじめ的にこの言葉が使われているように感じます。キリスト教が強い国では違うのかな?

子供の頃から親に言われて、色んな事を手伝うのは当たり前とか、お小遣い貰うためには労働を…と教えこまれてきました。でも、子供の権利を考えるに、幼い子供は守られる存在で、とにかく働けって考えは間違っていると思います。子供が自発的にお手伝いをする分には良いんです。

また、金銭を伴わず、家のお手伝いをするのは、家族としての義務と教えるのは良い教育だと思うんですよ。

でも、但し書きを無視したまま、『働かざる者食うべからず』だと、働かない=悪という間違った考えに育ってしまう恐れが。

資本主義社会では、働くことが生きる事になっているかもしれません。沢山稼いだ人が偉い、みたいな。

でも、そういう世界だと、これからも世の不幸は無くならないでしょうね(戦争とか)

人間て、普通に生活してたら働きたくなると思うんです。お金が必要っていうのもあるけれど、人として社会に貢献したい、誰かの役に立ちたいって意識が元々備わってると思うんです。

でも、それが出来ないのは、理由がある。

偉い公務員だったお父さんが、ニートの暴力的な息子を殺してしまった事件がありましたね。息子さんは精神疾患アスペルガー的な素因を持っていたと推測するのですが(あくまで推測です)それだって子供の頃に適切に対処してあげていれば、ニートの暴力中年にはなっていなかったと思うんです。

親の願うような子供になりたいのに、なれなかった絶望感。これは経験者じゃないとどれほどの絶望かわかりません。だって、『え、そんなこと?』と思う人がこの世の中にどれだけ多いか。違うんです。幼い時だったからこそ、柔らかい心や魂に大きな傷を残してしまうんです。子供は親が大好きなので。成長してから、親の望むような人になれたとしましょう。それでも、子供の頃の傷って治りません。魂という器自体に傷が入ってしまうから。…あくまで自分の経験を踏まえた自論です。反論は受け付けます。
傷を負ったままでも生きていけますし、生きて行かなくちゃいけません。でも、親から無償の愛を受けて育った子供より、苦労が多いんじゃないでしょうか。(苦労は買ってでもしろって諺が日本にはあります。それも一理ある。苦労は人を磨くので)

元々持ってるものは人それぞれ違うけれど、本当の意味で子供を大事にするって、型にはめるんじゃなく、その子の持ってるものをちゃんと見極めて、その子にあった環境を世界の果てまでも探しに行くこと、なんだと思うんですよ。

この世に不必要な事や物、そして人は誰一人としていない。

この言葉の説明のために、めっちゃ字数割きましたが後悔はしていない(きりっ)

 

派手じゃなくても絶対に必要なビオラのように、世に生きる全ての人が必要で、その日を精いっぱい生きてるだけで、良いんですよ、きっと。

働きたい人が希望の職につける世の中を作るのって政治家の仕事だと思うので、自分一人の票や力の無力さを嘆くより、国民は知識をつけてどんどん政治に意見していくのが重要だと思います。

はい、思い切り話それてるので、レビューに戻ります(笑)

 

この曲がテクノポップになった理由。NHKといえばYMO(笑)って所からなんですって(笑)理由がめっちゃ可愛い(笑)あと、テクノポップにはルールがないから、いきなり終わっても良いから、なんですって。

みんなのうた」では2分20秒と決まっていたようで、アルバム収録にあたって間奏部分を追加したというのは初耳。マッキーの事、何にも追えてなかった。

本当にこの頃、大変だったんですよ、私…。ため息でちゃう、思い出すと。でも、それもこれも必然でした。必要なことだった。

そして、今、この曲を深く考える事も、必要なんです、きっと。

神様(マッキー様)ありがとう。本当にありがとう。マッキーの『可愛い人』のリズムでお願いします(笑)そのうちレビューしますが、『可愛い人』に救われている私がいます。

 

そろそろ〆ましょう。

作るの大変だったとマッキーが書いてます。普段歌詞が多い人なのに、2分20秒で終わらないといけないから(笑)

でも、極上の曲が創作されていて、やはり槇原敬之は天才なんですよ。

鳥を空高くへと運ぶ見えない風のように
星を輝かせて見せる暗い夜空のように

 なんて美しい歌詞なんでしょう。

言葉の感受性が強い私は、美しい言葉たちに囲まれるとそれだけで幸せで生きていて良かった、と思います。

これからも、感じる事はもちろん、一つでも多くの美しい言葉をこの世の中に生み出して生きていけたらと思いつつ。

レビュー最高文字数を更新した所で、今記事を終わります。

読んでくださった方、ありがとうございました。

次のレビューも私担当です。順番がイレギュラーになりますので、先にお伝えしておきますね。