1.introduction
今日からやっとあるみ支店が稼働いたします(ももやんにアルバム2枚分お願いしました…ありがとう。リアルタイムで聞いたからこそなレビューもあって、私が無理に書かないで正解だったな、と思いました)
私らしい破天荒なガイドになることもあるかもしれませんが(笑)生暖かい視線で見てくださったら嬉しいです。よろしくお願いします。ぺこり。
さて本題。
アルバム3枚目「君は僕の宝物」の1曲目。
イントロダクションと名付けられた、インストメタルです。
「どんなときも。」で初めて槇原敬之を知った人が、彼のアルバムを初めて聞いたのはこの3枚目、という方も多いのでは?
はい、私はバッチリそのパターンでして。
CDをプレイヤーにセットして、再生ボタンを押す。
どんなCDでも最初は素敵な高揚感が訪れるかと。
アナログな行動ならではセンチメンタリズム。
今の若い子の中にはもう、この感じを知らない子もいるんだろうな。
そんな中でも、一音目で心を鷲掴みにされるアルバムって、中々ないと思うんです。
思い出補正が入っているかもしれないけれど、このintroductionは魔法がかっているというか。
主旋律のピアノに、繰り返される機械音が重なることで、不思議な浮遊感を与えてくれる。
記憶の中のネジを巻いて、「あの日」へ戻る。
そんな効果があると思うんです。タイムマシンに乗ったような。
私の「あの日」は高校時代の夏休みの夕暮れ。
このアルバムを繰り返し聞いた、知っているようでまだ何も知らなかった若かりし自分がそこにいて。
描かれる恋に憧れ、でも本当にそんな時間が自分に訪れるのか?
不安が入り混じった、セピアの夕暮れ。マジックアワー。
そんな時にはどうやってももう戻れない。
introductionを聞くと胸がギュッとなります。切なくて。
宝物はその瞬間よりも、思い出した時に宝物「だった」と気が付くものなのでしょうね。
いつ聞いてもこの曲はノスタルジーを連れてきます。
幾度となく、飽きることなく、「あの日」へ。
聞く人を「君は僕の宝物」という世界に誘う
『装置』
槇原敬之のアルバムには、いくつか一曲目にインストメタルが入っています。
「導入」や「紹介」の意味を持つ「introduction」と名付けられたのにふさわしい役割を、この曲は担っています。