11. Home Sweet Home
マッキーのアルバムにおける、ゴールデンパターンって知ってます?
今までレビューでもちらほら条件が出て来てると思いますが、「Home Sweet Home」もご多分に漏れず、ばっちり当てはまっています。
その1
アルバムタイトルと同じ曲がある
その2
その曲がアルバムの最後の曲である
その3
最後の曲のメロディやモチーフが最初の曲にも入っている(REPRISE)
勝手に私が定義したゴールデンパターンではありますが、この作り方をしているアルバムは
「君は僕の宝物」「Such a Lovely Place」「Cicada」「Home Sweet Home」
3つの条件のうち、2つ当てはまっていたりするアルバムもあるのですが、厳密にするとこの4枚。
原型は「君は僕の宝物」でしょう。
1曲目がインストの作品は名盤、という噂(好みの問題かもしれませんが)もありますが、槇原敬之ワールド全開フルスロットルの黄金型は「君僕」時に既に確立されていたと思うんです。
ただし。
オリジナルアルバム21枚のうち、なぜ4枚だけこの形なのか?
考えるに、あまりに多用するといくら素晴らしい形だとしても”飽き”が出てきてしまうからかな?
というか、私達ファンよりも、マッキー自身が飽きちゃうのかもしれないなって。
安定と破壊だったら、迷わず破壊を選ぶのが槇原敬之だと思っています。…私だけ?(笑)
いやぁ、彼はロックですよ…しかし、破壊だけじゃなく、創造もしちゃうのがマッキー。シヴァ神か(ヒンドゥー教の神様)
話が脱線していきそうなのでこの辺で切り上げて。
曲のお話をしますと。
誰もが誰かのために
居心地の良い場所になれる
曲の要約は2行の歌詞につまっています。
homeとあるので家のことかと思いきやそうではなくて、居心地の良い”心”と歌詞にあるように、場所=心。
実際居る所というより人の心に対して、誰かを憩えるようになりませんか?と誘っているわけですね。
愛は愛すべき対象のなかに憩う。その対象によって休みたい
(『心だけは永遠』)
ヘルマン・ホイヴェルス神父のこんな名言を思い出します。
最後に。
「Home Sweet Home」はリフレインが入ります。
それがアルバム1曲目の「Happy Birthday Song」に繋がるんですが、最後の歌詞
and HAPPY BIRTHDAY TO YOU (MEかも。ALLも候補)
はマッキーは歌わない。
その代わり、「SAY YOU」って言うんです。あなたが言ってって。
そこを聞いてる人が歌う事で、この曲は完成するんですね。
そうなるように僕らは出来る
一緒にしようよ、君もどう?
そんな想いが込められているようで、ちょっと嬉しくなる演出。
ライブ盤もどうぞ。
明日から「本日ハ晴天ナリ」
やっと折り返し地点です!