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ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

05. ただただ

この曲を初めて聞いた時、マッキーってホントに『自転車』が好きだなぁって思ったんですよね。

ずばりタイトルになっている「君の自転車」をはじめ、一番有名なのは「北風 」でしょうか?

FM802ヘビーローテーションになっていたので、初槇原敬之はこの曲って方もいらっしゃるかと。

歩道の錆びついた自転車が凍えている

マッキーはこの歌詞を書けた時、シンガーソングライターとしてやっていけるかも?と思ったとか。ソースを発見できなかったのが悔しいのですが。。

でもやっぱり今読んでも凄い比喩表現だなって感動します。

 

では、本題へ。

この曲は『月が綺麗ですね』的な愛の歌だと思ってます。

自転車に乗ってる主人公が、ふと空を見てみると夕焼け間近で美しい。

青とオレンジのグラデーション。

そんな時。

『綺麗な空だよ』

そんな風に恋人からメッセージが届くんです。

共感を求める心と共有したい気持ち。

『愛してる』の訳を『月が綺麗ですね』と表現した、夏目漱石の想いと通じるのではないでしょうか?

 

そういう、ものすごく個人的な喜び、価値観の違う人から見たら取るに足らないもの、そう呼ばれるかもしれない一コマ。

でも、主人公にしたら、世界平和より人間関係の悩みより、凄く大事な、一番大事な事柄に思えた。

なんてピュアなんでしょう(笑)

いや、純粋とかじゃないのかな?

 

二番の歌詞で種明かしというか、主人公の背景が描かれます。

答えの出ないような

問題ばかり抱えて

途方に暮れながら

とぼとぼ帰ってた

この星に生まれて

巡り合える全てが

宇宙の奇跡ってこと

すっかり忘れたまま

答えの出ないような問題…

なんでしょうね?主人公にとっての、答えの出ない問題

 

実はこの曲がずっと頭の中に回り続けた日があります。

こんな話題書くのもなぁ、かもしれませんが、書きます。

インスタで投稿したので、ハッキリ覚えています。

今調べたら『2020年2月17日』

逮捕の4日後ですね。

この時はまだ拘留中で、ただただ心配をしていたんです。

『大事なものを失くすかもしれない不安、二度と会えなくなったらどうしようという気持ち』

私が書いた言葉たち。

アーティストを愛するというのは、ある線を超えると、信仰じみてきます。

いや、アーティストだけじゃなくて、片思いの人でも動物でも芸術でも同じ。

誰かや何かを愛すると、その対象が『心の拠り所』になる。そうなると信仰です(極論)

もちろん、行き過ぎると良くないのですが、人は必ず心の拠り所が必要なんだと思います。

無い人もいるか…な?

しかし、それがあるかないかで、人生の幸福度が変化するかと。

…マッキーを心の拠り所にしていたんだな、と、この時期思い知らされました(笑)

ファンの中でも、意見が分かれると思います。

再犯ですしね。二度と裏切らないで欲しかったのに、信じてたのに!って意見もわかります。

でも、私は違った。それがわかった事件でした。

私は槇原敬之の才能と彼が作る曲が大好きで、出会えたことを奇跡の様に感じている。

とぼとぼ歩くような、肩を落としているあの瞬間も、やっぱり失くせないって思ったんです。

でも、今後も活動を続けるか否かは、マッキー自身の問題で。

難しい…(TT)そんなぐるぐるした気分に、引用した歌詞がマッチして、延々と脳内再生しちゃったんでしょうね。

 

話がそれてしまったので、戻します。

 

その後の歌詞で驚くのが、空が綺麗だよって教えてくれた人とは、一緒に住んでるんですよね。

一緒に住んでなくても、『今朝あったばかり』『買い物袋を抱えて』この二点で、随分と近しい人物であることがわかります。

 

例によって、出てくる登場人物の描写がありません。自転車乗っていたり買い物袋抱えていたりしますが。

という事はつまり、誰でもこの曲に自分を重ね合わせることが出来るという事。

 

生きていると悩みはつきませんが、それでも『空が綺麗』そう思える心と、それを伝えられる誰かが居れば、それでいいんじゃないか。

バカボンのパパ的に、『それでいいのだ』

そう認めて貰っているような気分になる、今曲。

 

これからもあの時の気持ちを思い出すんだろうな。

でも、再始動の声が聞こえてきましたし!

巡り合える全てが宇宙の奇跡

感謝しつつ、本記事はおしまい。