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ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

10. BLIND

アルバム先行シングル「HAPPY DANCE」のカップリング。

アルバム派の私は後年このシングルを買いましたが、2曲とも悲しい失恋の歌で、聞いてると沈んだ気持ちになりますね(笑)でも、浸るにはぴったりだなぁ。失恋でもなんでも、苦しい時辛い時は思いっきり内にこもってしまった方が、逆に治りがはやかったりします。中途半端にだましだまし…というのが長引く原因になったり。

 

私の中ではなぜか、「この傘をたためば」とセットになっています。アルバムの並びでは「The Future Attraction」を挟んでいるので理由は不明なんですが。

多分、相手が心変わりする歌だからかな?

しかも、2曲とも、最初は相手の方から好きになったのに、離れるのも相手の方から…なんですよね。

や、「この傘をたためば」は「雷が鳴る前に」のアンサーソングなので、「雷~」では僕の方が告白してるやんけ、と思われる方もいるでしょう。

MY妄想設定かもしれませんが、「雷が鳴る前に」の彼女は彼が彼女を好きになる前に好意を先に持っていた。のです。

理由は、「次の雷がなる前に言ってと君が笑う」 この余裕。なんなん。…これは相手に『言わせるように持っていったからだろう』 邪推ですか?(笑) でも、雷の中話してる相手の心配より、早く言いたい事を言えってさ、告白待ってたんだろうな、と。やーっと言ってくれるわ、みたいな。もう、ほんと、しょうがないわね、的な。

…MY設定ひどい(笑)

でも、「雷が鳴る前に」好きなんですよ?「君」に疑問を持つだけで。主人公のピュアさにきゅんきゅんします。

からの~「この傘をたためば」 彼女はね、賢く強い、したたかな女性なのです。付き合ってる時は全力で向き合うけど、あかんとわかったら切替も早い。…MY設定なのでそこんとこは一ファンの妄想と理解してくださいね(笑) でも、女性ってそういう所ありますね。未練たらしいのは男性の方が多かったり。

そういう流れから「BLIND」です。この曲もきっと、好きになったのは彼女が先。なのに別の人を好きになってしまう。恋愛はバトルフィールドって誰か言ってたなぁ。

 

めっちゃ名曲なんです。

好きな方も多いでしょう。

私も好きです。

それは、主人公と同じような気持ちになった事があるので、自分と重ね合わせてうううとなるのです。

この主人公の行動に、「あんた、好きなのに自分から別れをつげるなんざ、ようやったよ」と酒場でぽんぽん相手の肩を叩いて励ましてあげたいんです(笑) 

それはきっと、その時の自分の肩も叩いてあげたいんでしょうね。

 

ですが、この歳になって冷静に歌詞を読むとですね、「君」に言いたい事が湧き上がってくるわけです。

 

なんで自分から相手を振ってやらん

 

ひじょーに難しい話なんですけどね。

正解は無い話、かもしれないんですけどね。

何を大事にするかで、正解は変わってしまう話なんですけどね。

 

決定的な言葉を言わないから、「BLIND」の主人公が疑問を抱えて右往左往したんだろうな、と。

相手が自分を好きだという土台が崩れた関係は、いつ倒れてもおかしくない塔のよう。

不安定で怖くて、確かめるけど余計にわからなくなる。

本人は基本倒したくないですしね。。

 

「君」の方は無意識だったのかもしれませんが、絶対わかってると思うんですよ。自分が他の人に惹かれている気持ちなんか。

それでも、それを隠せてないから主人公は気がついちゃうわけで。

別れたれよ、自分から。ふったれよ、ほんま。

大阪弁丸出しになる位、心の底から思います。

…えぇ、私は強いのかもしれません。

まぁ

さよならと言われるより 言う方がきっとつらい

なんでしょうね、きっと。二つの願いですがな。君がどう思って別れを切り出さなかったかはわかりませんが、辛さ回避だったらゆるせん(主人公の味方をしてしまう)

 

さよなら さよなら 

僕という目かくしを

はずしてあげるよ

 つらい。ううう。つらいよぉ~。

この魔法をとくよ

その人だけ見えるように

 この優しさよ、うううううう(泣き崩れる)

 

”目かくし″って比喩も良くて。

LOVE LETTER」で書きましたが、視線というのは正直で、目は口ほどにものを言う。

 

愛って難しいですね。

でも、自分の存在が愛する人にとっての障害になるのは、愛にとって一番の辛さ。

 

最上の愛をもって、主人公は"君"を解き放します。

名曲ですね。愛の矛盾を見事に描き切った名曲です。

 

こんなに人を好きになった彼には、お似合いの愛情深い子と巡り合えますように。

そんな事を祈りながら、今記事はおしまいです。

だって救われて欲しいやん?歌の中に生きてる人でもさ。