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ツインタワーズがおくる、槇原敬之(ほぼ)全曲レビュー ライトあるみのブログ

05. Season's Greeting

こないだ久しぶりにももたさんと会ったんですね(唐突に始まりましたがレビュー前の前置きです)

私達はどうも槇原敬之熱の波が同じようで(ふっしぎー。でもだからこそTT相方さんとなのでしょう)次のアルバム「Lovable People」からすっごい熱が戻ってきた仲間なんです。で、こないだ会った時に、今が一番こう書きにくいというか、夜明け前の暗闇というか…って、話していて。アルバムのタイトルそのものの心境。

 

だがしかし。

この曲に関しては、今聞くと、私が昔から大好きな槇原敬之方程式が存在しておりました。再三書いてますが、『昔の恋人の事を思い出している主人公』物に弱い。

花水木」や「Wicth Hazel」ですね、「PENGUIN」も。

 

都会のキラキラしたクリスマスソングは多いんですが、こういう素朴なクリスマスを歌った歌はないので、ずっと温めていた曲でもあります。Dawn Over the Clover Field セルフライナーノーツ より)

商店街のスピーカーから
音の悪いキャロルが流れる

 確かに商店街という単語が出てくると一気に素朴に(笑)

 

それぞれ限られた人生の
時間を惜しみなく使い
贈り物探し悩んだり
見つけて笑う顔溢れる町

 これってね、人生の中でも最大の幸福な時間だと思うんです。

人に対するプレゼントを考えたり選んだり作ったりしてる時って、めちゃくちゃ幸せな時間。

まず、プレゼントをあげる対象が居る幸せ。

あげた時の喜ぶ姿を想像する幸せ。

そして実際、相手が喜んでくれた時の幸せ。

ずーっと幸せな時間。

自論ですが、プレゼントって貰うよりあげる方が楽しいし幸せなんです。

だって、最初から最後まで幸せなんですもの。

貰う方は貰う瞬間だけ、じゃないですか(貰った後ずっと続く幸せもありますが)

 

そんな君の優しさが
変わらず心で暖かいんだ
感謝の気持ちを伝えたくなる
色んなこと今頃気付いてるよ

 愛は時限爆弾的側面を持っている、と「Love was sleeping」で書きました。

 今回の曲では、カイロみたいな側面かな。

愛は至る所に姿を現しますね。自分が気がつくか気がつかないかだけ。

 

君は今元気ですか
寂しくしてませんか

 心の中で、消息を問う。

実際には聞けない事情があるんでしょう。

今はSNSがあるので、こっそり何をやってるのか見てみたりできますけど、昔は一度別れてしまうと、死ぬまで(死んでも?)消息不明なんてザラでした。良い時代?になりました。

 

商店街のスピーカーでも
優しく胸に届くNat King Cole

ここでちょっと格好良くなる単語が。

Nat King Cole』ジャズシンガー?程度の知識しかありませんでした。

BIOGRAPHY - ナット・キング・コール - UNIVERSAL MUSIC JAPAN

40代半ばで亡くなってるんですね。知らなかった。

ディスコグラフィーをざっとみるだけでも、聞いた事ある曲が多々。

 

…この時商店街のスピーカーから聞こえたのって、何の曲だろう?

クリスマスソング、とすると、この二つのうちどちらかな?

・The Christmas Song

・O HOLY NIGHT

曲の最後のサビで出てきますが、実は

商店街のスピーカーから
君が教えてくれたNat King Cole

 なんと、Nat King Coleを教えてくれたのは君だったという仕掛け。

うーん、泣ける。。

オチ…というか、〆の小さな驚き。

 

Holy, holy, holy,
Merciful and mighty!
God in three persons, blessed Trinity!

  和訳すると、
『聖なる、聖なる、聖なる
慈悲深くて強い!
3人で神様、トリニティに祝福を!』
???なんじゃこりゃ。
マッキーの意図を知りたくて、そのまま検索してみますと、どうもキリスト教の賛美歌に使われている詩なんですね。

聖なるかな聖なるかな聖なるかな いつくしみ深く、力ある
三つにいましてひとつなる、三位一体の神を礼拝します(wikiより)

 こういう訳のようです。翻訳機にかけただけの文章はめっちゃファンキーですよね(笑)
クリスマスソングっぽくない。
ナットキングコールと合わせて、よろしければ検索して聞いてみてください。この曲により一層深みが出ますよ。

最後に。
出せないカードの代わりに、心の中で君に冬の挨拶を。
悲しくて切ない気がしますが、逆で。
プレゼントを選ぶ時と同じく、その対象が居るからこそ、そんな事が出来るんです。
恋人との別れは辛いけれど、出会わなければ良かった、とは思いたくない。
だって、心の中で相手の幸せを願えるのも、人生の幸福なはず。


君のいないこの街で生きて、君の想い出がたまに蘇る。
元気ですか?と問うても答えはありませんが、あの曲が聞こえるたびに思い出せる人がいるって、やっぱり幸せな時間。
皆さんの心の中にも、そんな人がいますように。
そして、居ない方には、いつかあらわれますように。

この曲は、今回のアルバムを作るにあたって一番書きたかったラヴソングで、僕自身とても気に入っています。Dawn Over the Clover Field セルフライナーノーツ より)

 マッキーお気に入り曲、私も大好きになりました。季節が反対過ぎるので(笑)冬にもう一度聞きたいなって思います。